飲食店にホームページは必要か

食べログやぐるなび、ホットペーッパーなど飲食店情報を掲載するWEBサイトをもとに食事の場所を決める人が多い。そんなこともあり、そもそもオフィシャルサイトを持たない店もある。この場合、アメブロなどの無料ブログのみを利用し情報配信に利用している。また、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアのみを保有するケースもあり、とりあえずホームページを作っておくという流れは少なくなった。さて、飲食店がホームページを持つメリットは何なのだろうか。

各WEBサイトの役割を整理してみよう

まずは、各WEBサイトの役割を考えてみよう。検索者のどのような目的を満たせるサイトなのかに注目するのがポイントである。以下のようにいくつかのサイトを例に挙げて簡単に特徴をピックアップしてみた。

ぐるなび、ホットペッパー

飲食店検索において絶大な認知を誇り、スタンダードなイベント情報やクーポン配信なども可能。新規集客に期待できる。

食べログ、yelp

ユーザーレビューが特徴。評点とコメントや写真など訪問前に知りたい客観的な情報が多数掲載されている。特にyelpは、認知は食べログには及ばないものの実名制であることが強みである。

LINE@

絶大な利用率を誇るLINEの店舗支援サービス。店舗とお客様を繋ぎコミュニケーションをサポートする。情報配信、クーポン配信などが行える。LINEとLINE@のアプリの違いなど、ユーザー側への浸透は真っ最中という印象。

ヒトサラ

シェフにスポットをあて、作り手の個性を活かせる。お店のコンセプトを伝えやすい。

地域ポータルサイト

商圏内の見込み客に情報を届けやすいが、そのポータルサイトの運営次第で成果が左右される。

ソーシャルメディア

TwitterやFacebookは、顧客とのリレーションを保ちつつ、最新情報を提供したり好感度を上げる取り組みがしやすい。

オフィシャルサイトは何を満たせるのか

前述した魅力的なWEBサービスが認知を拡大する中、飲食店のオフィシャルサイトを立ち上げるメリットはなんだろう。他のWEBサービスでは満たせない部分を自社で深堀りするべきだ。お店のウリはなんだろう?どのようなお客様が好む店だろう?このあたりを中心に自分の店の強みを整理し、ペルソナを描いてみよう。
  1. コンセプトを強く伝える。お店のコンセプトは他社と横並びのWEBサイトでは伝えきれない。独自サイトを活かすべきだ。
  2. ビジュアルで見せるのは共通フォーマットのWEBサイトでは不便だ。空間がウリの店なら独自サイトで存分に魅せよう。
  3. 広告費の削減を狙うには、独自コンテンツによるSEOの力を強めたい。コンテンツマーケティングによる地道な蓄積が必要だ。
  4. スタッフの人間力をアピールする。ホスピタリティーを感じる人間力が食事の楽しみをどれほど高められるのかを知っている人は多い。
  5. 料理の詳細な説明や特徴は自社で保有するWEBサイトなら余すところなく伝えられる。素材に関する細かなこだわりまですべて伝えられる。
ペルソナについては、以下の記事を参考にしていただきたい。
【参考】ペルソナマーケティングでこころに届くコンテンツをつくる

今ならYouTubeを利用した動画がおもしろい

オフィシャルサイトではないが、新たな手法としてYouTubeに動画を投稿するのもアリだ。語るもよし、シェフが教えるシリーズとしてプロの料理の作り方を教えてみるのもありだろう。お手本料理は店舗で特別に提供し、来店者には別のレシピをプレゼントするなど企画を行うこともできる。YouTubeは上位表示に強いメディアでもあり、TrueViewという動画広告も安価なので利用してみたいところだ。

今回のまとめ

お店の特徴をローコストに表現できるのがオフィシャルサイトを保有する最大の特徴だ。対する飲食系WEBサービスは圧倒的な認知と利用率、そしてSEO効果を持っているのが特徴である。WEBサービスの中で広告費や登録料がかかるものは費用対効果を見ながら検討が必要だが、無料のものであれば、内容がネガティブに寄ることがなければ積極的に利用したい。飲食店の多忙な業務の中、WEB運用に時間を割くのは大変ではあるが、それが差別化だとして取り組みたいことは多い。